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リリー・レイノー=ドゥヴァール

オープニングパフォーマンス: 2017年5月20日(日) 17:00 - 20:00
キュレーション:アサクサ
共催:アンスティチュ・フランセ東京

20 MAY - 17 JUN 2018

アサクサは、アーティスト リリー・レイノー=ドゥヴァールを招き、展覧会「わたしの疫病(本のように公共的な身体)」を開催いたします。レイノー=ドゥヴァールは、友人や家族、自身が教える学生など身近な人々との「劇団」を疑似的に構成し、神話やアイデンティティ闘争の重要人物について、アーティストとしての立ち位置から婉曲的な接続を試みています。フィクションとして、形象として、ある象徴として紐付けられたこれらの出来事は、作品とアーティストの身体、そして人物の経歴とメディアを介した知覚など、拮抗する力の境界を曖昧にしていきます。レイノー=ドゥヴァールは、こうしたパフォーマンスを「制度批判の慰みごと」の一形態と形容しています。

出展作は、2015年のヴェネチア・ビエンナーレ(「All The World’s Futures すべての世界の未来」総合ディレクター オクイ・エンヴェゾー) で発表された「わたしの疫病 (小さくささやかで悪趣味な血みどろオペラ)」に続く作品シリーズ。このなかでレイノー=ドゥヴァールは、エイズに関する自叙伝を端緒として、血液や精液によって広がる疫病が、個々の身体や社会に与える影響について語っています。インスタレーション、ダンス、読書セミナーなど様々な手法を通じて展示空間を侵食する本作は、鑑賞者のうちに培養され、拡散していきます。ジャン・ジュネ、マルグリット・デュラスらの小説や Tiqqun など多くの著作を引用し、集団的な政治行動やアイデンティティー形成に関する議論を呼び起こしています。

本展は、今年50周年を迎える1968年五月革命へのトリビュートイベント「第6回 哲学の夕べ —パリ五月革命をめぐって」の一環として企画されました。展覧会前日となる5月19日(土)には、アンスティチュ・フランセ東京にてアーティストトークを、またオープニング当日の 5月20日(日) には、アサクサにてパフォーマンスを行います。
リリー・レイノー=ドゥヴァール (1975年、仏・ラロシェル生まれ) は、アーティスト、ライター、パフォーマー。ムゼイオン近現代美術館(2017年、伊・ボルツァーノ)、クンストフェライン(2016年、独・ハンブルグ)、K11(2015年、中・上海、アイザック・ジュリアンとともに)、オーデイン美術館(2015年、加・バンクーバー)、ニューミュージアム(2014年、米・ニューヨーク)、ル・コンソーシアム(2013年、仏・ディジョン)、ル・マガザン(2012年、仏・グルノーブル)、クンストハレ・バーゼル(2010年、独・瑞・バーゼル)にて個展を開催。2009年、フェミニスト出版社 Petunia を共同設立。2010年よりジュネーヴ造形芸術大学教授。仏・グルノーブル在住。

関連企画

第6回「哲学の夕べ」-パリ五月革命をめぐって-
アンスティチュ・フランセ東京
5月19日(土)〜6月10日(日)

5月19日(土)17:00〜18:00 アンスティチュ・フランセ東京にて レイノー=ドゥヴァールによるアーティストトーク(予約不要 入場無料)

インスタレーション:リリー・レイノー=ドゥヴァール
ビデオ上映:ポーリン・ボードリ / レナーテ・ロレンツ
キュレーション:ASAKUSA

三社祭
浅草神社 浅草地区各所
5月18日(金)〜5月20日(日)

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