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ミヌク・イム

2018年9月30日(日) 野外パフォーマンス
*ライブストリーミング配信
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、公益財団法人 朝日新聞文化財団

18:00-18:40, 30 SEP 2018

アサクサは、韓国出身のアーティスト ミヌク・イムによるパフォーマンス『O Tannenbaum』を開催いたします。近代がもたらした生政治的な管理体制は、この特権を国家や企業に委ね、個人の命や身体が世俗的で不安定な市場によって左右される構造を生み出しました。一方で、近代という制度もある特定の歴史と価値体系によって生み出されたゆえに、それとは異なる宗教や文化に対して十分な考慮がなされてきたたとは言えません。本展では、こうした状況のなか置き去りになったある感情の摂理に光を当てます。

ミヌク・イム (1968年、韓国生まれ)は、クリスマスキャロル《オー・タネンバウム》(もみの木)の旋律にのせて歌われる労働歌「赤旗の歌」の歴史を辿り、歌曲を、さまざまに変化する時代を受け入れる「容器」に喩えています。 新たにコミッションされ制作された本作では、これまでのリサーチを継承し、1950年代から60年代にかけて日本で広まった「うたごえ運動」の歴史的な経緯に言及しています。うたごえ運動は、1947年に日本共産党の下部組織である日本青年共産同盟(民生 1923年〜) の中央合唱団として結成されたことに始まる。労働歌や革命歌を歌う合唱団の演奏活動を中心とする。当時流行したうたごえ喫茶などを拠点に、「歌ってマルクス、踊ってレーニン」というキャッチコピーのもと日本全国での普及をみた。この実践の記録を、映像とサウンドインスタレーションに変えた本作は、労働歌を合唱しながら警察と衝突した血のメーデー(1952年)[3]を想起させます。血のメーデー(1952年) は、サンフランシスコ講和条約調印(1951年)と連合国軍の占領終結後の高まる緊張の中、皇居外苑で行われたメーデーでデモ隊と警察部隊とが衝突した騒乱事件。全学連、民生などが中心に多くの朝鮮人が加わったと言われています。

昨年末に東京で行われたパフォーマンスでは、ロシア労働歌を演奏するアコーディオン奏者を乗せた街宣車で皇居周辺を周遊し、主体の絶え間ない移動による歴史の脱領域化を試みました。

ミヌク・イム (1968年韓国・大田 生まれ)
国家の枠組みを超えた共同体が持つ可能性や、個人の潜在的な連帯の力を探求してきた韓国を代表するアーティストの一人。現代社会のなかで可視化されにくいコミュニティを見出そうと試み、また歴史のみならず身も心も南北に引き割かれてしまった人々の間で、なお共通する哀悼の意に着目した表現を展開してきた。その手法は作品ごとに、映像や写真といった視覚メディアにエコファーやガラスなど触覚を喚起する素材を組み合わせた大型インスタレーション、歌やパフォーマンスに参加型ツアーを取り入れた演劇的な作品、観客のささやかな能動的行為によって完遂する作品など、メディアやスケールは多岐にわたる。ソウル(韓国)拠点に活動。

主な展覧会に、第10回台北ビエンナーレ「Gestures and Archives of the Present, Genealogies of the Future」台北(台湾、2016年);DAAD アーティスト・イン・ベルリン・プログラム、ベルリン(ドイツ、2016年);2015 「United Paradox」PORTIKUS、フランクフルト(ドイツ);2015 「The Promise of If」サムスン美術館、ソウル(韓国)など。2015年、アブソルート・アート・アワード2015、ストックホルム(スウェーデン)受賞。

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プロジェクトチーム
アサクサディレクター:大坂紘一郎
プロジェクトマネージャー:三上真理子
リサーチ・アシスタント:権祥海(ゴン・サンへ)

展覧会
2018年9月30日[日]
会場:都内各所
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、公益財団法人 朝日新聞文化財団

ミヌク・イム 作家紹介:川上幸之介(倉敷芸術科学大学)

事業後援団体
  • PEOPLE

Minouk Lim
Asakusa

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